「30メートル天体望遠鏡」建設許可、無効の判決が下される

今日は、ローカルニュースについて。マウナケアに建設予定の30メートル巨大天体望遠鏡(TMT)をめぐる問題で、地元のハワイアン反対派グループらが反対運動を起こしていました。そして今日、最高裁判所が「建設許可、無効」の判決を下しました。

 

完成までに8年かかる14億ドルのこのプロジェクトは、今年4月からスタートしましたが、ハワイアンたちの反対により建設が中止となり、衝突も起こり、逮捕者も出ました。何が問題だったのかというと、ハワイアンの人たちの神聖なマウナケアに傷をつけるということもありますが、それよりもハワイの”国土省”のような官庁が適切なプロセスを経ずに建設許可を出してしまったことにあります。合意していないケースのヒアリングをせずに、許可を出してしまっていました。

私が思うこと。勝手に、地元の人たちの反対意見を聞かずに許可を出すのはどうかと思いますね、やっぱり。ハワイ自体もアメリカのビジネスマンたちが無理やり奪い、アメリカに併合されてしまったという過去もあるし。土地の値段はどんどん上がっていって、アメリカ本土や世界各国からの富裕層がどんどんコンドミニアムや家を買っていき、地元の人たちの中には家を買えずに、住みにくくなって、逆にアメリカ本土へ移住していったり。2003年に私がハワイに引っ越してきてから、こういうケースをたくさん見てきました。自分たちの土地なのに・・・と思ってしまいます。

個人的に、TMT建設に100%反対というわけではありません。経済効果も見込めるし。ただハワイアンの人たちの気持ちを考えると、もう少し慎重に進めていったほうがいいでしょう。TMT側は建設を諦めてはおらず、裁判所の判決に従い、手順を踏んでいく見込み。このまま進めるのか、それとも他の場所へ移すのか。今後の動きを見守っていきたいと思います。

30メートル天体望遠鏡

 

参考サイト:
https://www.hawaiinewsnow.com/story/30653947/state-supreme-court-rules-tmt-permits-are-invalid-construction-to-remain-on-indefinite-hold

https://www.bigislandvideonews.com/2015/12/02/tmt-permit-for-mauna-kea-vacated-by-hawaii-supreme-court/

https://www.tmt.org

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